◇医薬品事情(中国)
中国での医療用医薬品市場は、2009年現在において、約2兆円を超えたと見積もられていますが、これに加え、中国政府は、2011年までに医療保険の加入率を90%以上に引き上げる計画を打ち出していることもあり、調査会社の予測では、2013年まで年20%以上の拡大を続けると試算されるなど、今後、中国医薬品市場は成長することが確実と見られています。
また、日本で既に承認を受けている医薬品を中国で販売する場合には、一般的な医薬品に比べ、短期間での簡易な臨床試験をもって承認が得られる場合が多く、概ね1~2年という期間で販売が可能になるのが通常です。
こうした背景事情を受けて、中国国内において外国医薬品を求めるニーズは非常に強く、特に、医療先進国の1つである日本企業との提携、ライセンスその他の関係を欲する中国企業は非常に多いといえます。
◇国药控股凌云生物医药(上海)
こうした事情を背景として、中国最大の医薬品卸である国药グループの中核企業であり、欧米企業の中国国内における臨床試験、販売承認の取得代行、医薬品販売といったトータルサポートにおいて多数の実績を有する『国药控股凌云生物医药(上海)有限公司』は、日本企業における中国進出、特に、日本において承認を受けている医薬品の中国向け販売に強い興味を有しています。
日本の製薬企業においては、長期収蔵医薬品の価格が大幅な下落傾向にあり新薬の開発費が減少し、新たな収益源として中国市場に期待している一方で、国药控股凌云生物医药(上海)有限公司が、急成長する中国の医薬品市場において絶大な販売網を有し、急成長する医薬品分野における事業拡大を期待していることからも、かかる日中両企業の間には、十分なビジネスチャンスが眠っていると考えております。
◇提案に至る背景
弊社は、国药控股凌云生物医药とのネットワークを有し、同時に、日本における医療業界とも深い関係を有していることから、中国での医薬品・医療用機器の製造・販売、医薬品の研究・開発その他の中国進出を検討している日本企業の発掘・紹介、また、具体的取引における交渉・代理を依頼されており、かかる依頼に基づき、今般、本書による提案をさせていただくに至っております。
同時に、日本側においても、薬学博士である首藤紘一先生(財団法人日本医薬情報センター)、医学博士である長田功先生(財団法人結核予防会)など多数の医学者・薬学者を擁する非営利活動法人難病治療開発を支援する会をはじめ、医薬品の開発、製造、販売等の分野において実績を有する多数の関係者に加え、法律、会計、税務等の周辺業務における専門家による支援を受けることにより、プロジェクトの実現を支援する体制を整えております。
◇プロジェクトの目的
このプロジェクトは、国药グループが有する強力な中国販売網を背景として、中国国家食品薬品監督管理局(SFDA)による販売承認までに留まらず、その後の中国国内における販売活動までを一貫して支援することを意図しています。
医薬品・医療用機器の分野において、国药控股凌云生物医药を初めとする中国企業と日本企業との間には、互いに補完関係にある最良の需給関係があり、こうした医療業界というビジネスの面においても、日中間の交流を深めることにより、新たなビジネスチャンスを獲得し、日中双方の収益拡大を実現することがプロジェクトの最終目的です。
◇プロジェクト概要
事業主体(日本) |
製薬、医療機器製造その他の医薬系企業 |
対象企業(中国) |
国药控股凌云生物医药(上海)有限公司(又はその他の国药グループ企業) |
対象エリア |
中華人民共和国(主として上海市) |
想定取引の例 |
◇日本において承認・販売されている製薬に関する以下の取引 ・中国における製造・販売に関するライセンス付与 ・製薬に関する技術指導、中国現地への技術者の派遣 ・中国における臨床試験の実施その他販売承認の取得に至る支援 ・販売承認取得後における製薬販売の支援 ◇研究途上の新薬の開発、臨床試験その他の委託又は共同研究 |
想定期間(販売開始まで) |
製薬、医療機器製造その他の医薬系企業 |
◇関係者の概要(想定取引の例)
◇国药控股凌云生物医药(上海)有限公司
本店所在地 |
中国上海市 |
事業内容 |
病院及び薬局向け医薬品卸/物流/薬局チェーン事業 |
資本金 |
50,000,000人民元(約6億円) |
関係企業 |
国药産業投資有限公司 国药控股股份有限公司(国薬ホールディングス) その他多数 |
URL |
(ホームページから抜粋)
国薬グループ下の凌雲生物医薬(上海)有限会社は、2011年1月6日に設立され、その前身は上梅凌雲医薬有限会社であり、薬品と医療器械の卸し販売を専業として、国薬株式グル-プに属している。営業許可されている薬品の範囲は、中葉(調薬済のもの)、化学薬製剤、化学原料薬品、抗生剤、生化学薬品、生物製剤、ワクチン,蛋白同化製剤およびペプチドホルモンである。
会社は、2010年に新株増資を行い、現在の資本金は5,000万人民元(約6億円)となっている。多年の努力と開拓を絶えず努めてきたおかげで、すでに総合的薬品商社と医療器枕卸販売輸出入貿易業が一体となった総合的な医薬流通企業に発展した。また、国内外の種々の臨床用薬品を上海で代理販売している。2010年には薬品の総売上は約6億人民元(約72億円)に達した。
営業対象は、上海市の三級医院を主体として各級の医療機関および一般の薬品卸企業、薬品小売企業にまで及んでいる。
会社の品質のチェック体制は完備されて、経営は法規則に正しく準拠し、2008年12月には上海市食品薬品監督管理局(GSP)の認証を問題なく取得し、現地検査の後に再認証された。会社は多年の法規則に準じた活動と経営で、企業の知名度と信用と評判は絶えず高まっている。
◇非営利活動法人難病治療開発を支援する会
主たる事務所 |
東京都中野区 |
事業内容 |
・研究、診療の実施支援、薬剤製造施設の設置支援など、難病治療開発に関する支援 ・臨床のための「細胞製剤、薬剤製造施設」への支援 ・臨床研究としての新療法の第一相試験、第二相試験への支援 ・保険診療病院での一般診療への支援 |
代表者 |
理事長 藤井源七郎 (東京大学名誉教授) 副理事長 長田功 (財団法人結核予防会 常任理事・新山手病院院長) |
理事 |
関口守正 (新山手病院・瀬田クリニック勤務) 成内秀雄 (東京大学名誉教授) 江里口正純 (元東京大学先端科学技術研究センター特任教授) 首藤紘一 (東京大学薬学部名誉教授・財団法人日本医薬情報センター 会長) 折田義正 (大阪大学名誉教授) 兎澤孝義 (医療法人社団珠光会) 望月英彦 (ミサワホーム東京株式会社顧問) 小原準一郎 (医療法人財団圭友会 理事長) 熊谷貴之 (熊谷・田中法律事務所 弁護士) |
会員 |
医療法人社団珠光会 株式会社日本アルトマーク 医療法人大恵会仁恵病院 日本シェーリング株式会社財団法人結核予防会新山手病院 その他の医療機関、医療関係企業、医師当の専門家など |
URL |